『黄変って?』簡単に処理できる方法を試してみた。
今回は、『レンズの黄変について』のお話。
簡単に黄変を処理できる方法も紹介しております✨
(カメラの説明ってなんか難しく感じてしまいがちなので、出来るだけ専門用語は使わず、かみ砕いて書いていきます。詳しい方は、どうぞお手柔らかに👏)
……
オールドレンズの購入を検討したとき、『黄変あり』『黄変処理済み』と言う文字を目にすることはありませんか?
黄変とはこれ
↓
黄変は一般的に『無い方が良い』と認識されており、処理されている物の方が好まれます。
その理由は、黄変のあるレンズで写真を撮ると仕上がった写真が全体的に黄色っぽくなってしまうからです。
『青色の写真をとりたい』と思っている方にとってはコトサラ気になる点ですね。
【なぜ黄変は起こるの?】
黄変の原因は、レンズに含まれる酸化トリウムという物質です。
これが時間の経過とともにレンズを黄色く変色させます。
【なぜ酸化トリウムを使ったか?】
それは当時、薄くて軽いレンズを求めていたからです。
レンズは一枚のガラスでできているではありません。何枚ものガラスが組み合わさって構成されています。
一枚一枚が重たくてはカメラに付ける時には相当重量のあるものになってしまいます。
そのため一枚が軽く薄いレンズが求められました。
(開発当時は、酸化トリウムを使うと黄変がおこるというとがわからなかったんでしょうね。)
【経緯は分かったけど、黄変は直せないの?】
直せます。
一番、手軽なのは晴れた日に太陽光にあてること。
しかしながら、この方法はレンズをバラバラにして行わないと効果が薄いので分解ができる人向けです。
(組み立てる時に、構成の順番、表裏を間違えるとレンズが使えなくなります。
試しにやってみようとは思わない方がいいですよ❌。)
では、バラバラにしないでできる方法はないのか?
あります。
正しい方法ではないですが、個人レベルで楽しむには手軽に処理できるので試してみる価値はあると思います。
私が試しにやってみました!
使ったのはこれ。レジンのアクセサリーを作るためのUVライト。
ネイルを行う方にもなじみのあるものですね。
参考のためにAmazonのリンクを貼っておきます。
↓
私の所有しているタイプは、既に廃盤になっていました。
新しいタイプはタイマー付きと書かれていますので、あまり使い勝手がよくないのですが……。できないこともないです。
選ぶ基準は、
・レンズがそのまま入るか?(入口の高さ)
・連続照射ができるか?
がポイントになります。
その点を確認をしてから購入することをオススメします。
では、わたしが実際、バラさずそのまま連続照射をして黄変処理をした結果かが
こちらです↓
黄変処理しました✨
— うみまる@カメラのブログを書いています (@umimaru25250) March 27, 2021
黄色みがとれました。
数日前から黄変処理していたsuper takumar です。処理前の物と比べるとはっきり分かります😊
左が処理後。
右が処理前。#pentax#supertakumar #オールドレンズ pic.twitter.com/7wlMrhDfVB
なかなかいいと思いませんか?✨
あくまでも個人で楽しまれる方向けですので、きちんと処理をされたい方はカメラ屋さんや修理をしてくれるところにお願いしてくださいね。
細かい照射時間を記録するのを忘れてしまったので、今度は記録しようと思います。
(大体、1日6時間を5日程度照射したような……。)
『作業をする時は手袋をしたほうがいい。』と思う理由。
今回は、『作業をする時は手袋をした方がいい』と思う理由を書きました。
……
それはですね。じゃん↓
【理由は5つ】
1. 汚れ物を扱うので
2. 手荒れ防止
3. 何かと便利
4. 商品の汚れ防止
5. その他
私は、カメラのメンテナンス作業中は使い捨てのゴム手袋をつけています。
外す時は、パソコン作業の時くらいで大抵、ゴム手袋をしています。
手袋は基本的にはどんな物でものでもいいのですが、わたしが選ぶのはこんな物。
・パウダーなし
・サイズはぴったりかやや小さめ
・強度のある物
を選んでいます。
(先日、私の師匠が、さらにいい物をみつけた!と言っていたので今度聞いてこようと思います😏)
【1. 汚れ物を扱うので】
メンテナンス前のカメラは汚れていて、埃や泥、サビ、ヤニ汚れなど、お世辞にも綺麗とは言えない状態の物が大半です。
それだけならまだいい方で、中には虫や幼虫の死骸、卵といった物が…。
素手で触るのは気が引けてしまうのです。
【2. 手荒れ防止のため】
作業は、エタノールなどの薬品や洗浄剤を使って進めていきます。
扱う薬品の中には刺激の強い物もあるので、触れると手荒れをしてしまうのです。
【3. 何かと便利】
手袋をしていると何かと便利で、手の滑りを防いでくれたり、ひどく汚れた時にはすぐに変えられるので作業効率があがります。
【4. 商品の汚れ防止】
これが、一番の理由です。
綺麗にした部分を汚さないためです。
指紋や自分の指の脂がつくのを防いだり、カメラ本体やレンズ本体からの油が不要な部分にまわらないようにするためにも役立ちます。
【5. その他】
購入していただいた商品を梱包する時にもゴム手袋をはめるようにしています。
メンテナンスの最終的な仕上げ時に、アルコールで仕上げするようにしています。(レンズなどは拭いてはいけない部分は拭きませんよ。)
特にこういう時期なので必要な作業だと思って念入りに行っております。
以上、ゴム手袋をする理由を紹介しました。
【おまけ】
私は、選ぶ時に一番気をつけるのはサイズです!
指先を使う作業が多いので、指先がダブついて作業が作業がうまくいかない事があるのでサイズ選びは気をつけています。
(わたしは女性の中でも、手がおおきいのでSサイズです。手が小さい方はSSがオススメです。作業を作業を手伝う主人はMサイズをしています。参考まで。)
OLYMPUS PEN EE-2 【汚れが酷すぎるカメラは壊れてるのか!?】
1. 今回のお話は、【汚れが酷すぎるカメラは壊れているのか!?】についてです。
答えは
↓
↓
NO ❌
残念ながら壊れているカメラもありますが、どんなに汚れていてもメンテナンス次第で使えるカメラはたくさんあります。
汚れているだけなので、外観は掃除をすれば見違える程綺麗になります。
機械的にはそのままではつかえないので注油、調整のメンテナンスは必要ですが動く様になります。
断捨離、生前整理、遺品整理などで、昔のフィルムカメラが見つかった際はどうか処分なさらないでください。
貴重な貴重なフィルムカメラです。
不要な場合はお近くのカメラ屋さん等に預けたり、どなたかに譲るなどしてなんとか残す道を考えていただけたら幸いです🙇♀️と生意気ながら思っています。
……
2. 【やっぱり汚れが酷いカメラでもなおった!】 OLYMPUS PEN EE-2 ver. のお話。
シャッターボタンががっちり固着していて、巻き上げダイヤルも動かないカメラでした。
外観も画像のようなサビがいたるところに付着しています。
シャッターボタンは、裏側からプラスチック製のハンマーで叩いてもびくともしないひどい固着でした。
カメラの動作は、シャッターボタンから全てが連動しているため、この様子だと中にも影響が出ているはずで「ちょっと難しいかな。」と思いましたが、幸にしてバラして掃除・注油を行うことで正常に動くカメラになりました✨
つまり、汚れが酷くてもちゃんと直りました!
サビ落としもバッチリ👍
………
●余談ですが、この水垢アカ洗剤でサビが落ちると言う書き込みをみつけました。
筆者の方は、カメラに施してはいなかったので、部品取りのカメラで今度試してみようと思っています★
↓
amazonにとびます。
PENTAX SPF の外観掃除。【黄色よごれの正体、分かりますか?】
購入するカメラが、新品でなくても綺麗だったら嬉しいですよね。
私も購入者様に少しでも綺麗な状態でお届けしたいと思って作業をしています。
今回は外観の清掃のお話です。
……
内容に関係ないのですが、息子の水筒を探していたら、オシャレな水筒を見つけちゃいました✨
写活に持っていきたい。
入荷待ちなのが残念。
↓
Amazonにとびます。
……
話を戻しますね。
カメラを綺麗に磨いていきます。
今回のカメラの作業前が…
こちら↓
白っぽいが汚れ。黄色っぽい汚れ。点々は錆。
評価 5段階中の2ってところでしょうか。
『泥もサビも分かるけど、黄色って何だ?』と思いませんでしたか?
実はヤニなんです。たばこのヤニです。
このフィルムカメラが盛んに使われていた頃は、分煙・禁煙の境がほとんどなく、わたしの父もそうでしたが家の中、車の中、喫茶店、駅と、どこでもたばこをくゆらせていました。
当然その中にあったカメラですがら、ヤニだらけのものがあっても不思議ではないのです。
汚れが付着しているものが大半ですが、信じられないくらい傷がなく綺麗な状態で残っている物もあります。それに出合った時は、お宝を発見したような気持ちになります。
………
では、綺麗になったカメラの写真がこちら。↓
泥汚れ、ヤニ汚れ、点さびもだいたい落ちました。
進行している点さびは、金属を侵蝕しているため完全に落とすことはできません。跡になってしまいます。
外側だけでなく見えないところも当然汚れはたまっています。
そのため、レバーの下や細かな隙間の掃除は分解した時に同時に掃除もして落としています。
たまった汚れは不具合の原因にもなるのでしっかり落とすようにしています。
作業工程の中は頭を悩ます事はないですが、割と時間のかかる作業になります。
カメラが綺麗になると気持ちもスッキリ💮
今回も読んでいただきありがとうございました✨
OLYMPUS PEN EE-2の薄れている刻印に色をいれてみた。【こだわって作業】
今日は、こんなところもこだわって直してますよ。ってお話です。
……
修理するカメラはOLYMPUS PEN EE-2。
形がころんして可愛らしく人気のカメラです。
ハーフカメラでなので、フィルムの価格が上がっているの今、お財布にも優しいのも嬉しいところ。
【作業】
PEN EE-2 の刻印が薄れていたので色を入れました。
ボディを掃除する時に消えてしまうことがあるのでその時も入れ直します。
①薄れてますね。
②黒を入れて、はみ出しをきれいに。
③完成。
刻印がハッキリするとキリッします✨
❇︎ お問い合わせいただく事が多い、OLYMPUS PEN EE-2、EE-3のレンズキャップをご紹介。
純正のキャップはかぶせてあるだけなので紛失しがち😢
これはカチッとかむのではずれにくいです。
本来は43.5mmの口径ですが、このキャップは43mmですが使えます。
お財布に優しい価格なのもうれしいところ。
ツイッターのフォロワーさんに教えてもらいました☺ ありがとうございます!
こちらはもっと安心。紐付きタイプ。キャップの出っ張りもありません。
こちらもEE-2、EE-3に使えます。
モルトってなに?【フィルムカメラ初心者さんに購入前に読んでほしい!】
『フィルムカメラをはじめたい。』と思って、カメラの販売ページを見た時、迷ったことはありませんか?
今回は『モルト』のお話し。
………
フィルムカメラの販売ページを見ていると良くこんな記載を見かけませんか?
『モルト劣化しています。』
『黒いスポンジ状の物がボロボロです。』
と書かれてますよね。
【モルトって何?】
それがこちら↓
粉状の物、これがモルトです。
本来はスポンジ状なんですが、劣化したことでこのようにボロボロの粉状になります。
本来のモルトがこちら↓
これを必要サイズに切って使用します。
そもそもモルト交換はしなければならないのか?というとそんなことはありません。
カメラとしては使えますが、カメラ本来の力を発揮することができなくなってしまうのです。
【影響】
・光線漏れをする
… 出来上がった写真が赤くなってしまう。
・ファインダーやスクリーンが汚れる
・不具合を引き起こす
… 小さな部品の間に入り込んでしまうため。
などの影響があります。
(最後の「不具合をひきおこす」。は私がメンテナンスをしていて感じる事であり一般的ではありません🙇♀️)
せっかくカメラを始めようって思ったのにトラブルは抱えたくないですよね。
そのため、はじめてフィルムカメラを購入される方には 『モルト交換済み』 と記載のあるのカメラの購入をオススメします。
モルト交換済はこうなってます。↓
【ここ注意!】
時々、グレーやブルーのモルトで交換してあるカメラがあります。
モルトは黒のモルトで交換していないとある光を遮断する事ができず、光線漏れをします。
必ず黒いモルトで交換してある物を選んでくださいね!だいたいは黒で交換してあります。
【おまけ】
モルト交換は、作業としては難しい内容ではありません。
正しい場所に正しく貼れば自分で交換可能ですよ。
★カメラによっては、モルト交換キットも販売されていますのでのせておきます。
オリンパスはこちら↓
キヤノンはこちら↓
コニカはこちら↓
★自分で交換するならこちら↓
一部を抜粋しました。
PENTAX SMC TAKUMAR 55/1.8を分解整備する。【カビ取り】
カメラのボディの話が中心でしたが、今回はレンズのお話。
レンズもメンテナンスしまてすよ。
今回のレンズは、PENTAX SMC TAKUMAR 55/1.8
王道のタクマーです。
………
【整備項目】
・カビ、チリ、汚れあり
・ヘリコイド調整(重め)
・絞り(開閉が遅い)
・外観清掃
ここでは主にレンズのカビについて書きます。
では、
上がメンテナンス前の画像
下がメンテナンス後の画像
上…カビ多数・汚れびっしり・チリ多数😅
下…カビがとれキレイになりました✨
(画像のサイズがバラバラでごめんなさい)
レンズの表面だけを拭くのでは中のカビがとれません。
一個のレンズは、何枚もの薄いレンズが組み合わさって構成されています。
この個体は、中の薄いレンズ一枚一枚にカビが付着しているので、分解なしには綺麗に磨くことができませんでした。
掃除が終わり、バラしたレンズを組み立てる時は構成を間違えないように注意します。
間違った順番で組み立ててしまうと写真が撮れなくなってしまいます。だから慌てない慌てない。
カビ取りと同時に各部調整もしました✨
仕上がりバッチリです。
ボディが仕上がるのを待って装着します📷
no.888